欧州に本拠を置く金融サービス企業が、Amazon Bedrockを使用した顧客向けAIアシスタントの本番導入を検討しています。ソリューションアーキテクトが可用性とスループット向上のためにAmazon Bedrock Cross-Region Inference(クロスリージョン推論:インファレンスプロファイルを使用して複数リージョンにリクエストをルーティングする機能)の採用を提案しました。法務部門からGDPR(欧州一般データ保護規則)のデータレジデンシー(Data Residency:データが特定の地理的境界内で処理・保存されること)要件への準拠を確認するよう求められています。この機能を使用する際に最も重要な考慮事項はどれですか?
Amazon Bedrock Cross-Region Inferenceはキャパシティに応じてリクエストを複数のAWSリージョンにルーティングします。GDPRでは個人データはEEA内で処理される必要があり(またはSCC等の適切な転送メカニズムが必要)、EEA外リージョン(US、APACなど)へのルーティングはコンプライアンス違反となる可能性があります。対策としてカスタムインファレンスプロファイルでEEAリージョン(eu-west-1、eu-central-1等)のみを指定するか、システム定義プロファイルがEEA内のみに限定されていることを確認します。 選択肢A(自動暗号化でGDPR自動準拠)は誤りです。暗号化はデータの機密性を保護しますが、データレジデンシーとは別の概念です。GDPRの越境データ転送規制は、暗号化の有無にかかわらず、データが処理される地理的場所を規制しています。暗号化のみで越境転送の合法性は担保されません。 選択肢C(モデルプロバイダーの責任範囲)は誤りです。AWSの責任共有モデルでは、顧客はGDPRを含む規制要件への準拠について責任を負います。モデルプロバイダーが独自のコンプライアンス義務を持つ場合でも、AWSサービスの使用方法に関する責任は顧客にあります。 選択肢D(同一リージョン複数AZで動作)は誤りです。Cross-Region Inferenceはその名の通り複数リージョンへのリクエストルーティングが目的の機能です。