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AIP基盤モデルの統合、データ管理、コンプライアンス

製造業向けSaaS企業が、Amazon Bedrock Knowledge Basesで製品の技術マニュアルを対象としたRAGシステムを構築しています。マニュアルは「章→節→手順ステップ」という明確な階層構造を持つPDFで、1ファイルあたり最大400ページです。要件は次の通りです。(1)ユーザーの具体的な質問(例:特定エラーコードの対処手順)に対し、該当するピンポイントな箇所を高精度に検索したい。(2)一方で、検索でヒットした細かい箇所だけをLLMに渡すと前後の文脈(その手順が属する節全体の前提条件)が失われ、回答が不正確になる問題が発生している。(3)埋め込み・検索コストは抑えたい。OpenSearch Serverlessをベクターストアとして使用します。最も検索精度と文脈保持を両立できるチャンキング戦略はどれですか。

A
固定サイズチャンキングを用い、チャンクサイズ300トークン・オーバーラップ20%に設定して、各手順ステップが分断されないよう細かく分割してインデックスする
検索でヒットした300トークンの断片だけがLLMに渡るため、その手順が属する節全体の前提条件という文脈が失われる要件2の問題を解決できない。細かく分割するほどむしろ文脈は途切れやすくなる。
B
階層チャンキング(Hierarchical chunking)を用い、親チャンク(節単位・約1500トークン)と子チャンク(手順単位・約300トークン)を生成し、子で検索して親をLLMに渡す構成にする
✓ 正解
小さな子チャンクで高精度検索を行い、対応する大きな親チャンク(節単位)をLLMへ渡す親子構造により、ピンポイント検索と文脈保持を両立できる。子のみ埋め込むためコストも抑えられ階層構造マニュアルに最適。
C
セマンティックチャンキングを用い、埋め込みの類似度に基づき意味的に連続する文をまとめてチャンク境界を動的に決定し、各チャンクを単独でインデックスする
意味的に連続する文をまとめる動的分割だが、各チャンクを単独でインデックスするため親への文脈拡張がなく文脈欠落が残る。さらに境界判定で埋め込み呼び出しが増えコスト要件3に反する。
D
チャンキングを無効化(No chunking)し、1ファイル全体を単一チャンクとしてインデックスすることで、節全体の文脈を常に完全に保持する
400ページ全体が単一チャンクとなり埋め込みモデルの入力トークン上限を超えるうえ、ベクトルが粗くなり特定エラーコードへのピンポイント検索精度(要件1)が大きく低下する。

解説

Bedrock Knowledge Basesの階層チャンキングは、小さな子チャンク(手順単位)で高精度に検索しつつ、ヒットした子に対応する大きな親チャンク(節単位)をLLMへ渡す親子構造を取る。これにより「ピンポイント検索」と「前後文脈の保持」という競合する2要件を同時に満たせる。子チャンクのみを埋め込むため埋め込みコストも抑えられ、階層構造を持つ技術マニュアルに最適である。 選択肢Aの固定サイズチャンキングは、検索ヒット箇所そのものしかLLMに渡らず、節全体の前提条件という文脈欠落(要件2)を解決できない。 選択肢Cのセマンティックチャンキングは意味的なまとまりで分割するが、各チャンクを単独でインデックスするため親子の文脈拡張がなく、文脈欠落は残る。埋め込み呼び出しも増えコストが上がる。 選択肢Dのチャンキング無効化は、400ページ全体が1チャンクとなり埋め込みモデルの入力トークン上限を超え、かつベクトルが粗くなって精度(要件1)が著しく低下する。

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