SOA信頼性とビジネス継続性
ある金融機関はAWS Backupを使用して複数のAWSアカウントのRDSデータベースとEBSボリュームのバックアップを管理しています。セキュリティ監査で、ランサムウェア攻撃によりバックアップ回復ポイントが管理者によって削除されるリスクが指摘されました。コンプライアンス要件として「バックアップデータは7年間、AWSルートユーザーを含むいかなるプリンシパルも削除できない」とされています。最小の運用負荷でこの要件を満たすにはどうすべきですか?
AAWS Backup Vault Lock をコンプライアンスモードで有効化し、最小保持期間7年・最大保持期間なしでバックアップボールトを構成する
✓ 正解
AWS Backup Vault Lock のコンプライアンスモードは、AWSルートユーザーを含むいかなるプリンシパルも保持期間中の回復ポイントを削除できないことをサービスレベルで保証し、72時間のクールオフ期間後は設定変更自体も不可になります。7年の最小保持期間を設定することでコンプライアンス要件を完全に満たします。
Bバックアップボールトにリソースベースポリシーを追加し、backup:DeleteRecoveryPoint をすべてのプリンシパルに対して Deny する
リソースベースポリシーによるDenyは、権限を持つ管理者がポリシー自体を変更・削除できるため、ランサムウェア攻撃で管理者認証情報が奪われた場合にはバイパスされるリスクがあります。Vault Lockのような不変性の保証はありません。
CAWS Organizations の SCP に backup:DeleteRecoveryPoint の Deny を追加し、すべてのメンバーアカウントに適用する
SCPはメンバーアカウントのIAMエンティティには有効ですが、管理アカウント自体にはSCPが適用されず、AWSルートユーザーによる操作も制限できないため、削除防止の保証として不完全です。
DAWS Backup の保持ルールで7年を設定し、IAM 権限境界(Permissions Boundary)で管理者ロールのバックアップ削除権限を制限する
IAM権限境界は管理者ロールの最大権限を制限できますが、ルートユーザーや権限境界が設定されていない他のプリンシパルには効果がなく、バックアップ削除を完全に防止することはできません。
解説
AWS Backup Vault Lock はバックアップボールトに WORM(Write Once Read Many)ポリシーを適用する機能です。コンプライアンスモードで設定すると、72時間のクールオフ期間終了後は設定自体の変更・削除もできなくなります。AWSルートユーザーを含むいかなるプリンシパルも、指定した最小保持期間内は回復ポイントを削除できないことがサービスレベルで保証されます。
選択肢Bのリソースベースポリシーは、ポリシー自体を管理者が変更・削除できるため、管理者の認証情報が漏洩した際にバイパスされるリスクがあります。
選択肢CのSCPはメンバーアカウントのIAMエンティティには有効ですが、管理アカウント自体とAWSルートユーザーにはSCPが適用されないため、保護が不完全です。
選択肢DのPermissions Boundaryは管理者ロールの最大権限を制限しますが、ルートユーザーや権限境界を持たない他のプリンシパルには適用されず、削除の完全防止にはなりません。
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