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SCSデータ保護

ある製薬会社が EC2 インスタンス上で独自の創薬データ(営業秘密)を処理しています。EC2 インスタンスの管理者は OS レベルの root アクセスを持ちます。規制要件として、インスタンス管理者・AWS 担当者・ホスト OS 上の侵害されたプロセスを含む誰も、演算処理中に創薬データの平文にアクセスできないことが求められています(いわゆる「Confidential Computing」要件)。このゼロトラスト要件を実現するために最も適した AWS のアプローチはどれですか?

A
CMK を使用した EBS フルディスク暗号化を有効化し、厳格な IAM ポリシーでキーへのアクセスを制限する。KMS のキーポリシーで EC2 インスタンスロール以外の利用を禁止する。
CMK を使った EBS フルディスク暗号化は保存データの保護に有効だが、処理中のデータはメモリ上に平文で存在する。root アクセスを持つ管理者はメモリダンプ等で平文データを取得できるため、処理中データの隔離という Confidential Computing 要件を満たせない。
B
AWS Nitro Enclaves を使用して親 EC2 インスタンスから暗号的に分離されたコンピューティング環境を作成する。エンクレーブは永続ストレージなし・インタラクティブアクセスなしで動作し、KMS の暗号証明(Attestation)連携により正規エンクレーブ以外への鍵提供を防止する。
✓ 正解
AWS Nitro Enclaves は親 EC2 インスタンスから暗号的に分離された制限環境であり、root ユーザーを含む誰もエンクレーブ内のメモリにアクセスできない。KMS との Attestation 連携により正規エンクレーブのみに復号鍵が提供され、処理中データの完全保護を実現できる。
C
AWS CloudHSM を使用して創薬データをすべて HSM 内で処理する。HSM のハードウェアセキュリティ境界により、AWS 担当者も平文データにアクセスできない。
AWS CloudHSM は暗号鍵の保護と HSM 内での暗号演算に特化したハードウェアであり、創薬データ分析のような汎用的な演算処理を HSM 内で実行する機能を持たない。処理中データの完全隔離を提供するサービスではない。
D
AWS Fargate でコンテナとして処理を実行し、タスクレベルの IAM ロールと VPC の分離によってデータを保護する。Amazon Inspector でリアルタイム脅威検出を有効化する。
AWS Fargate は ECS Exec などの機能でコンテナプロセスへのアクセスが可能であり、処理中データの完全な隔離は保証されない。Amazon Inspector は脆弱性評価ツールであり C2 通信のリアルタイム検出・ブロック機能もないため要件を満たさない。

解説

AWS Nitro Enclaves は EC2 インスタンスのハイパーバイザーレベルで親インスタンスから分離された、高度に制限されたコンピューティング環境を提供する。主な特性は以下の通りである。 ①外部ネットワーク接続なし ②永続ストレージなし ③SSH・シリアルコンソール等のインタラクティブアクセスなし ④親 EC2 インスタンス(root ユーザー含む)からのメモリアクセス不可 ⑤AWS KMS との暗号証明(Attestation)連携:エンクレーブの PCR(Platform Configuration Register)値を検証した上で鍵を提供するため、改ざんされたエンクレーブや親インスタンスには鍵が渡らない これにより、処理中(in use)のデータが平文でメモリに存在する間も、root 権限を持つ管理者も AWS 担当者も平文にアクセスできない状態を実現できる。 選択肢AのEBSフルディスク暗号化は保存データ(at rest)を保護するが、処理中のデータはメモリ上に平文で存在する。root アクセスを持つ管理者はメモリダンプ等で平文データにアクセス可能であり要件を満たさない。 選択肢CのCloudHSMは暗号鍵の保護と HSM 内での暗号演算に特化したハードウェアであり、創薬データ分析のような汎用的な演算処理を HSM 内で実行することはできない。 選択肢DのFargateは ECS Exec 等の機能で管理者がコンテナプロセスにアクセスでき、処理中データの完全な隔離は提供しない。

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