SCSデータ保護
ある証券会社が、SEC規則17a-4のコンプライアンス要件に基づき、電子取引記録をAmazon S3に保存しています。保持期間(最低7年間)中は、以下の要件をすべて満たす必要があります。
・AWSアカウントのルートユーザーを含むいかなるユーザー・管理者も記録を削除・上書きできない
・コンプライアンス担当者は任意のタイミングでデータが改ざんされていないことを確認できる
・保持期間の短縮は許可されない
この要件をすべて満たすAmazon S3の設定の組み合わせはどれですか?
AS3バージョニングを有効化し、Object LockをGovernanceモードで7年の保持期間に設定する。緊急時の削除に備え、特権管理者にs3:BypassGovernanceRetentionパーミッションを付与する
Object Lock GovernanceモードはComplianceモードと異なり、s3:BypassGovernanceRetentionパーミッションを持つ管理者が保持期間中でもオブジェクトを削除できます。ルートユーザーを含む誰も削除できないというSEC規則17a-4の要件を満たしません。
BS3バージョニングを有効化し、Object LockをComplianceモードで7年の保持期間に設定し、CloudTrailでオブジェクトレベルのAPI操作をすべて記録する
✓ 正解
ComplianceモードのS3 Object LockはAWSルートユーザーを含む誰も保持期間中にオブジェクトを削除・変更できない完全なWORMを実現します。SEC規則17a-4に対応しており、CloudTrailとの組み合わせで監査証跡も確保できます。
CS3バケットポリシーでs3:DeleteObjectとs3:PutObjectをDenyするポリシーを適用し、AWS Configルールでバケットポリシーの変更を検出してSNSアラートを送信する
S3バケットポリシーによるDenyルールは、管理者権限やルートアカウントによってポリシー自体を変更・削除することで回避できます。法的拘束力のあるWORMとして認められず、規制コンプライアンスの「誰も削除できない」を保証できません。
DS3ライフサイクルポリシーでS3 Glacier Deep Archiveにデータを移行し、Glacier Vault LockポリシーでDELETE操作を禁止してロックを確定させる
Glacier Vault LockはAmazon Glacierのストレージに適用されるポリシーであり、S3バケットに保存したオブジェクトを直接保護する仕組みではありません。要件はS3上の取引記録の保護であるためS3 Object Lockが適切です。
解説
S3 Object LockのComplianceモードは、保持期間中はAWSアカウントのルートユーザーを含む誰もオブジェクトを削除・上書きできない完全なWORM(Write Once, Read Many)ストレージを実現します。SEC規則17a-4のような規制コンプライアンスに対応しており、保持期間の短縮や保護の解除も不可能です。S3バージョニングを有効にすることでObject Lockが機能し、CloudTrailによるオブジェクトレベルのAPI記録で監査証跡を確保できます。
選択肢AのS3 Object Lock Governanceモードは、s3:BypassGovernanceRetentionパーミッションを持つ管理者が保持期間中でもオブジェクトを削除できるため、「ルートユーザーを含む誰も削除できない」という規制要件を満たしません。
選択肢CのS3バケットポリシーは、ルートユーザーや管理者によるポリシー変更・削除によって回避可能であり、規制コンプライアンスとして法的拘束力のあるWORMとは認められません。
選択肢DのGlacier Vault LockはAmazon Glacierのストレージに対して適用されるポリシーであり、S3バケットに保存したオブジェクトを直接保護するものではありません。
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