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SCSインシデント対応

ある企業は、セキュリティインシデント発生時の調査に使用するAmazon S3バケット(CloudTrailログ・VPC Flow Logs・GuardDutyエクスポートデータを格納)を設計しています。要件として「① 攻撃者による証拠の改ざん・削除を防ぐ、 ② 規制要件として5年間は削除不可にする、 ③ AWSのrootユーザーを含むいかなる管理者でも保持期間中は削除できないこと」が求められます。最も適切な設定はどれですか?

A
S3バケットのバージョニングを有効化し、MFADeleteを設定して削除操作に多要素認証を要求する
MFADeleteはバージョニングが有効なバケットでオブジェクトバージョンを削除する際にMFA認証を要求しますが、MFAデバイスを所持するrootユーザーや強い権限を持つ管理者は認証を通じて最終的に削除可能であり、規制上の削除不可要件を完全には満たしません。
B
S3 Object Lock(Complianceモード)をバケットに有効化し、オブジェクトの保持期間を5年に設定する
✓ 正解
S3 Object LockのComplianceモードは保持期間中、AWSのrootユーザーを含むいかなるユーザーもオブジェクトの削除・保持期間の変更・ロックモードの変更ができないWORM保護を提供します。SEC Rule 17a-4(f)などの規制要件に準拠した最も厳格な改ざん防止機能であり、5年間の削除不可要件を確実に満たします。
C
S3 Object Lock(Governanceモード)をバケットに有効化し、IAMポリシーでs3:DeleteObjectをすべてのユーザーに対して明示的に拒否する
GovernanceモードはComplianceモードとは異なり、s3:BypassGovernanceRetention権限を付与された特定のIAMユーザーやrootユーザーが保持期間の短縮や削除を実行できます。IAMポリシーで削除を拒否してもrootユーザーはIAMポリシーの制約を受けないため、「rootを含むいかなる管理者も削除不可」という要件を満たせません。
D
AWS Backupを使用して毎日バックアップを取得し、AWS Backup Vault LockをComplianceモードで設定する
AWS Backup Vault Lock(Complianceモード)はバックアップ保管庫のリカバリポイントを保護しますが、元のS3バケット内のログオブジェクト自体をWORM保護するものではなくバックアップコピーの保護にとどまります。元データが改ざん・削除されるリスクを直接防ぐことができません。

解説

S3 Object LockのComplianceモードは、設定された保持期間中、AWSのrootユーザーを含むいかなるユーザーもオブジェクトの削除・保持期間の変更・ロックモードの変更ができないWORM(Write Once Read Many)保護を提供します。これはSEC Rule 17a-4(f)などの規制要件に準拠した最も厳格な改ざん防止機能です。Object Lockを有効化するとバージョニングも自動的に有効化されます。 選択肢AのMFADeleteはオブジェクトバージョンの削除にMFA認証を要求しますが、MFAデバイスを所持するrootユーザーや強い権限を持つ管理者は最終的に削除可能で、規制上の削除不可要件を完全には満たしません。 選択肢CのGovernanceモードは特定のIAM権限(s3:BypassGovernanceRetention)を付与されたユーザーが保持期間の短縮や削除を実行できるため、「rootを含むいかなる管理者も削除不可」という要件を満たしません。 選択肢DのAWS Backup Vault Lock(Complianceモード)はバックアップ保管庫のリカバリポイントを保護しますが、元のS3バケット内のログオブジェクトそのものをWORM保護するものではなく、バックアップコピーの保護にとどまります。

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