SCSデータ保護
動画配信プラットフォームを運営する企業が、Amazon S3バケットに数億個のオブジェクトをSSE-KMS(カスタマー管理キー使用)で暗号化して保存しています。毎月のAWS KMS API呼び出しコストが予算を大幅に超過しており、セキュリティ部門はカスタマー管理キーの使用継続を必須条件としています。暗号化方式を変更せずに、最も効果的にKMSコストを削減する方法はどれですか?
AS3バケットにS3 Bucket Keysを有効化し、バケットレベルのデータキーでKMS API呼び出し回数を削減する
✓ 正解
S3 Bucket Keysはバケットレベルでキャッシュされたデータキーを複数オブジェクトに再利用することでKMS API呼び出しを最大99%削減できる。SSE-KMSとカスタマー管理キーをそのまま維持しながらコストを大幅に削減でき、暗号化方式を変更しないという要件を完全に満たす。
BSSE-KMSからSSE-S3(Amazon S3マネージドキー)に切り替えてKMSコストをゼロにする
SSE-S3への切り替えでKMSコストはゼロになるが、AWSマネージドキーへの変更となるため「カスタマー管理キーの使用継続」という必須要件に違反する。CMKによるキーポリシーの細かなアクセス制御やCloudTrailでの詳細な監査証跡も失われる。
CAWS Encryption SDKを使用したクライアントサイド暗号化に変更し、S3サーバーサイドKMS呼び出しを排除する
Encryption SDKへの変更は暗号化処理をクライアントサイドに移行する大規模なアーキテクチャ変更を伴い、数億個の既存オブジェクトの再暗号化が必要となる。問題文の「暗号化方式を変更せずに」という条件にも明確に反する選択肢である。
DS3 Intelligent-Tieringを有効にして、アクセス頻度の低いオブジェクトをコールドストレージに移動しKMS呼び出し回数を減らす
S3 Intelligent-Tieringはアクセスパターンに基づくストレージクラス最適化機能であり、KMS API呼び出し回数やコストの削減とは無関係である。コールドストレージに移動してもオブジェクトにアクセスする際にはKMS呼び出しが発生するため効果がない。
解説
S3 Bucket Keysは、S3バケット(またはオブジェクトプレフィックス)レベルで短期間キャッシュされたデータキーを使用する機能です。従来のSSE-KMSでは個々のオブジェクト暗号化ごとに毎回KMS APIを呼び出していましたが、S3 Bucket Keysを有効にすることで1回のKMS API呼び出しで生成したデータキーを複数オブジェクトの暗号化に再利用します。KMS API呼び出しを最大99%削減できると報告されており、SSE-KMS(CMK)を維持したまま大幅なコスト削減が可能です。バケットのプロパティから有効化でき、既存オブジェクトには新規アップロード・コピー時に段階的に適用されます。
選択肢BのSSE-S3への切り替えはKMSコストを排除できますが、カスタマー管理キーの使用継続という必須要件に違反します。SSE-S3ではキーポリシーによるアクセス制御や詳細な監査証跡が失われます。
選択肢CのAWS Encryption SDKへの変更は大規模なアーキテクチャ変更と既存オブジェクトの再暗号化が必要で、暗号化方式を変更しないという条件に反します。
選択肢DのS3 Intelligent-Tieringはアクセスパターンに基づくストレージクラス最適化機能であり、KMS API呼び出し回数やKMSコストの削減には直接寄与しません。
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