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SCSデータ保護

ある決済処理企業が、PCI DSS Level 1の審査に向けてHSM(ハードウェアセキュリティモジュール)による暗号鍵管理の証明を求められています。 要件として以下が定められています。 ・暗号鍵は生成から廃棄まで一切HSM外部に平文で出ないこと ・FIPS 140-2 Level 3以上の認定を受けたハードウェアを使用すること ・鍵操作の全履歴をAWSサービスで監査できること これら3要件すべてを満たす鍵管理アーキテクチャはどれですか?

A
AWS KMSでカスタマーマネージドキー(CMK)を作成し、自動キーローテーションを有効化する。鍵操作のログはCloudTrailで記録され、マルチリージョンキーで高可用性を確保する。
AWS KMSのCMKはFIPS 140-2 Level 2準拠のマルチテナントHSMを使用しており、今回要件のLevel 3を満たしません。自動キーローテーションやCloudTrail連携は有用ですが、専用ハードウェアによる鍵の完全隔離が保証されず、PCI DSS Level 1のHSM要件を充足できません。
B
AWS Secrets Managerに暗号鍵素材を格納し、Lambdaローテーション関数で90日ごとに新しい鍵を自動生成・更新する。シークレットはKMSで暗号化され、アクセスはIAMポリシーで制御される。
AWS Secrets Managerはデータベース認証情報や外部APIキーの自動ローテーションに特化したサービスであり、FIPS 140-2 Level 3準拠の専用HSMで暗号鍵を生成・保管する機能を持ちません。PCI DSS Level 1が求めるHSMによる鍵管理要件には対応できません。
C
AWS CloudHSMクラスターを構築し、HSM内で生成した暗号鍵をKMSカスタムキーストアとして統合する。鍵素材はHSM外部に出ることなく、FIPS 140-2 Level 3に準拠したHSMで全ての鍵操作を実行する。
✓ 正解
AWS CloudHSMはFIPS 140-2 Level 3認定の専用ハードウェアを提供し、鍵素材はHSM外部に平文で出ることがありません。KMSカスタムキーストア統合によってKMS APIと監査(CloudTrail)が利用でき、3要件をすべて満たす唯一の選択肢です。
D
AWS Systems Manager Parameter StoreのSecureStringで鍵素材を管理し、KMS暗号化とIAMポリシーによるアクセス制御を組み合わせ、パラメータアクセス履歴をCloudTrailで取得する。
AWS Systems Manager Parameter StoreのSecureStringはKMSを用いた暗号化が可能ですが、専用HSMを管理・認定する機能はなく、FIPS 140-2 Level 3準拠の証明ができません。暗号鍵素材の保管先としてもHSMによる保護ではないため、PCI DSS Level 1審査要件を満たしません。

解説

AWS CloudHSMは、FIPS 140-2 Level 3認定を受けたシングルテナント専用ハードウェアを提供するHSMサービスです。CloudHSMで生成した暗号鍵は常にHSM内に留まり、AWS側を含む外部に平文で出ることがありません。CloudHSMをKMSカスタムキーストアとして統合することで、KMS APIを通じた鍵操作が可能になるとともに、CloudTrailで全ての鍵操作の監査証跡を取得できます。これにより「HSM外部への鍵素材流出なし」「FIPS 140-2 Level 3準拠」「操作履歴の監査」という3要件をすべて満たします。 選択肢AのAWS KMS(CMK)はFIPS 140-2 Level 2準拠のマルチテナントHSMを使用しており、Level 3の要件を満たしません。マルチリージョンキーは可用性向上には有効ですが、HSM認定レベルの要件には関係しません。 選択肢BのAWS Secrets Managerはデータベース認証情報や外部APIキーなどのシークレット管理に特化したサービスであり、FIPS 140-2 Level 3準拠のHSMで暗号鍵を生成・保管する機能を持ちません。 選択肢DのAWS Systems Manager Parameter StoreはKMSを用いたSecureString暗号化が可能ですが、HSMを直接管理・認定する機能はなく、FIPS 140-2 Level 3準拠の証明ができません。

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