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SAP組織の複雑さに対応する設計

ある大手金融機関は AWS Organizations を使用して 40 個の AWS アカウントを管理しています。組織の OU(Organizational Unit:組織単位)構造は Root > Security OU(集中セキュリティ管理用)、Root > Workloads OU > Production OU(本番環境)、Root > Workloads OU > Development OU(開発環境)、Root > Sandbox OU(実験・学習用)となっています。セキュリティチームは以下の要件を実装する必要があります:(1) すべてのメンバーアカウントの AWS API アクティビティログを Security OU 内の集中管理 S3 バケットへ自動的に集約する、(2) Production OU 内のアカウントは ap-northeast-1(東京)と us-east-1(バージニア北部)のみ使用可能とし、それ以外のリージョンへの API コールを拒否する、(3) Sandbox OU のアカウントでは IAM ユーザーの新規作成を組織ポリシーレベルで禁止する、(4) Security OU 内の監査アカウントからすべてのメンバーアカウントの AWS Config 評価結果を集中管理する。運用オーバーヘッドを最小化しながらすべての要件を満たすソリューションはどれですか?

A
管理アカウントで Organizations 証跡(Organization Trail)を作成して Security OU 内の S3 バケットへ配信する。Production OU に aws:RequestedRegion 条件キーを使用した Deny SCP を適用してリージョンを制限する。Sandbox OU に iam:CreateUser を拒否する SCP を適用する。Security OU の監査アカウントに AWS Config 組織集約設定(Organization Aggregator)を作成する。
✓ 正解
Organizations 証跡は全アカウントの API ログを自動収集し、SCP・Config 集約設定と組み合わせることで全要件を低運用負荷で満たします。
B
各メンバーアカウントに個別の CloudTrail 証跡を作成し、S3 クロスリージョンレプリケーションで Security OU の中央バケットに集約する。Production OU の各アカウントの IAM ポリシーにリージョン条件を追加する。Sandbox OU には AWS Config ルールで IAM ユーザー作成を検知して SNS で通知する。監査アカウントからクロスアカウントロールで各 Config データを個別に取得する。
各アカウントへの個別 CloudTrail 設定やクロスリージョンレプリケーションは手作業が多く、運用負荷が大幅に増大します。
C
AWS Control Tower をセットアップし、必須ガードレールで CloudTrail を有効化する。Control Tower の「リージョン拒否」ガードレールを Production OU の全アカウントに手動適用する。Sandbox OU の各アカウントに IAM 権限境界(Permission Boundary)を設定して IAM ユーザー作成を防ぐ。監査アカウントに Config 組織集約設定を作成する。
Permission Boundary はアカウント管理者が変更・削除できるため、組織ポリシーレベルでの強制的な IAM ユーザー作成禁止を満たせません。
D
管理アカウントで Organizations 証跡を作成する。Production OU の各アカウントに個別の SCP を作成してリージョンを制限する。Sandbox OU には AWS Config 自動修復ルールを用いて作成された IAM ユーザーを自動削除する。Security OU の監査アカウントを Config のデリゲート管理者(Delegated Administrator)に指定して組織集約設定を作成する。
Production OU への個別 SCP 作成は運用負荷が増大し、Config 自動修復は事後削除であり組織ポリシーレベルの予防的禁止ではありません。

解説

Organizations 証跡は全メンバーアカウントの API ログを自動収集するため個別設定が不要です。aws:RequestedRegion 条件付き SCP によるリージョン制限は OU 配下のアカウントへ自動継承されます。iam:CreateUser を拒否する SCP は組織ポリシーレベルで IAM ユーザー作成を予防的に禁止します。Config 組織集約設定はメンバーアカウントの個別承認なしに全データを集約できます。 選択肢BのCloudTrail個別設定は、各アカウントに個別の CloudTrail 証跡を設定しクロスリージョンレプリケーションで集約するなど手作業が多く、運用負荷が大幅に増大します。 選択肢CのControl Tower導入は、Permission Boundary はアカウント管理者が変更・削除できるため、組織ポリシーレベルでの強制的な禁止を確実には満たせません。 選択肢DのConfig自動修復ルール方式は、Production OU の各アカウントに個別 SCP を作成するため運用負荷が増大し、Sandbox OU の Config 自動修復は IAM ユーザー作成後の事後削除であり組織ポリシーレベルでの予防的禁止を満たしません。

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