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SAP組織の複雑さに対応する設計

グローバルな金融サービス企業は、AWS Organizations を使用して 250 の AWS アカウントを管理しています。OU 構造は Root > Corporate OU > Production OU(180 アカウント)および Sandbox OU(70 アカウント)です。セキュリティチームは以下の要件を実装する必要があります。 ① Production OU 内のすべてのアカウントにある ALB および CloudFront ディストリビューションに対して、AWS マネージドルールグループ(Core Rule Set、Known Bad Inputs)を含む標準 WAF WebACL を強制適用する ② 各アカウントのチームは自社アプリケーション固有の WAF ルールを追加できるが、標準マネージドルールグループを無効化・削除することはできない ③ Production OU に新規アカウントが追加されたとき、WAF ポリシーを自動的に適用する ④ すべてのアカウントで SSH(ポート 22)および RDP(ポート 3389)への 0.0.0.0/0 のインバウンドアクセスを許可するセキュリティグループルールを自動的に検出し修復する ⑤ WAF・セキュリティグループポリシーの管理は、管理アカウントではなく専用の「Security-Ops」アカウント(Corporate OU 内)から行う ⑥ すべてのアカウントのポリシー準拠状態を単一のダッシュボードで確認できる これらの要件を最小の運用オーバーヘッドで満たす実装として、最も適切なものはどれですか?

A
Security-Ops アカウントを AWS Firewall Manager の委任管理者として登録する。Production OU をスコープとした WAF ポリシー(Core Rule Set・Known Bad Inputs マネージドルールグループを強制ルールとして設定し、チームによるカスタムルール追加を許可する構成)を作成し、「自動修復を有効化」と「新規アカウントを自動的に含める」を有効にする。ポート 22/3389 への 0.0.0.0/0 を禁止するセキュリティグループ コンテンツ監査ポリシーを別途作成し自動修復を有効化する。Firewall Manager コンプライアンスダッシュボードで全アカウントの準拠状態を一元監視する。
✓ 正解
AWS Firewall Manager は Organizations と統合した WAF・セキュリティグループポリシーの一元強制に最適なサービスです。委任管理者として Security-Ops アカウントを指定することで管理アカウント分離を実現します。WAF ポリシーでは「強制ルール(First rule group)」にマネージドルールグループを配置し、チームの追加ルール枠を確保することで要件②を満たします。「新規アカウントを自動含める」オプションが要件③に対応し、セキュリティグループ コンテンツ監査ポリシーの自動修復が要件④を担います。
B
管理アカウントから AWS Firewall Manager を有効化し、Security-Ops アカウントに Firewall Manager 管理用クロスアカウント IAM ロールを作成して間接的に操作させる。WAF ポリシーと Security Group ポリシーを作成して Production OU に適用する。すべてのメンバーアカウントで AWS Config を有効化し、ポリシー違反を検出したら Amazon SNS 経由でセキュリティチームにアラートを送信する。
Firewall Manager には委任管理者機能が存在し、クロスアカウント IAM ロールで間接管理する構成は不正規です。また SNS アラートによる通知は手動対応を前提とした検知にとどまり、自動修復を満たしません。
C
管理アカウントから CloudFormation StackSets を使用して Production OU 内のすべてのアカウントに標準 WAF WebACL をデプロイする。AWS Organizations のアカウント作成イベントを Amazon EventBridge で検知し、Lambda 関数で新規アカウントへの StackSet インスタンス追加を自動化する。AWS Config マネージドルール(vpc-sg-open-only-to-authorized-ports)でセキュリティグループ違反を検出し、Systems Manager Automation で修復する。
StackSets はリソースの初期デプロイには適していますが、継続的なポリシー強制を自動で行う機能がありません。EventBridge + Lambda による新規アカウント対応は実装・維持コストが高く、最小運用オーバーヘッドの要件を満たしません。
D
Security-Ops アカウントを AWS Security Hub の委任管理者として設定する。Security Hub の「AWS Foundational Security Best Practices」標準を Organizations 全体で有効化し、WAF 設定とセキュリティグループに関する検出結果を収集する。WAF ルールの強制適用には SCP を使用して wafv2:Delete* および wafv2:Update* アクションを禁止し、セキュリティグループの自動修復には AWS Config + Systems Manager Automation Runbook を使用する。
Security Hub は脅威の可視化・集約には優れますが、WAF ポリシーの強制適用や WebACL の自動関連付けは行えません。

解説

AWS Firewall Manager は Organizations と統合した WAF・セキュリティグループポリシーの一元強制に最適なサービスです。委任管理者として Security-Ops アカウントを指定することで管理アカウント分離を実現します。WAF ポリシーでは「強制ルール(First rule group)」にマネージドルールグループを配置し、チームの追加ルール枠を確保することで要件②を満たします。「新規アカウントを自動含める」オプションが要件③に対応し、セキュリティグループ コンテンツ監査ポリシーの自動修復が要件④を担います。 選択肢BのFirewall Manager には委任管理者機能が存在し、クロスアカウント IAM ロールで間接管理する構成は不正規です。また SNS アラートによる通知は手動対応を前提とした検知にとどまり、自動修復を満たしません。 選択肢CのStackSets はリソースの初期デプロイには適していますが、継続的なポリシー強制を自動で行う機能がありません。EventBridge + Lambda による新規アカウント対応は実装・維持コストが高く、最小運用オーバーヘッドの要件を満たしません。 選択肢DのSecurity Hub は脅威の可視化・集約には優れますが、WAF ポリシーの強制適用や WebACL の自動関連付けは行えません。

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