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SAP組織の複雑さに対応する設計

グローバル展開する大手製造業企業が、AWS Organizationsで65のAWSアカウントを管理するハブアンドスポーク型ネットワークアーキテクチャを採用しています。「Network Services」アカウントに中央Transit Gatewayと共有サービスVPC(DNS・NTP・セキュリティツール等を提供)が存在し、オンプレミスデータセンターとはAWS Direct Connect(専用線接続)経由でTransit Gatewayに接続されています。アカウントは3つのOU(Production OU: 20アカウント、Development OU: 30アカウント、QA OU: 15アカウント)に分類されています。以下のネットワーク分離要件があります:(1)Productionアカウントは共有サービスVPCとオンプレミスにのみ通信可能で、他のProduction・Development・QAアカウントとの直接通信を禁止する、(2)DevelopmentとQAアカウントは相互に自由に通信可能だがProductionとの通信は禁止する、(3)すべてのアカウントがオンプレミスにアクセス可能、(4)週2〜3件の新規アカウント追加を自動的に正しい通信ポリシーに組み込む、(5)Direct Connect回線は一本化してコストを最小化する。最小コストかつ最小運用オーバーヘッドで要件を満たす設計として最も適切なものはどれですか?

A
Network ServicesアカウントのVPCとすべてのスポークアカウントのVPC間でVPCピアリングを作成し、ProductionアカウントはNetwork ServicesへのピアリングのみでDev/QAとのピアリングは作成しない。新規アカウント追加時はAWS Lambdaを使用して自動的にVPCピアリングを作成し、ルートテーブルを更新する。
VPCピアリングはN*(N-1)/2本必要でスケールに難があります。
B
AWS RAMを使用してTransit GatewayをOrganization全体で共有する。Transit Gatewayに3つのルートテーブルを作成する:「Productionルートテーブル」(共有サービスVPCとオンプレミスへのルートのみ)、「Dev-QAルートテーブル」(Dev/QA全VPCとオンプレミスへのルート)、「共有サービスルートテーブル」(全VPCとオンプレミスへのルート)。各VPCアタッチメントをOU所属に基づき適切なルートテーブルにアソシエーション(関連付け)し、プロパゲーション(ルート伝播)を適切に設定する。AWS EventBridgeでOrganizationsのアカウント作成イベントを検知してLambdaを起動し、新規VPCアタッチメントを正しいルートテーブルに自動で関連付ける。
✓ 正解
Transit Gatewayの複数ルートテーブル機能(アソシエーション+プロパゲーション)により、単一のTransit Gatewayで細粒度のルーティング分離が実現できます。RAMでOrganization全体に共有することで各アカウントが自VPCをアタッチでき、Direct Connectも一本化できます。
C
ProductionとDevelopment/QA用に別々のTransit Gatewayを2つ作成し、AWS RAMで各OUに共有する。2つのTransit Gateway間をTransit Gatewayピアリングで接続し、ピアリングのルートポリシーでProduction-Development間の通信をブロックする。Direct ConnectはProductionのTransit Gatewayにのみ接続し、Transit Gatewayピアリング経由でDevelopment/QAからも到達可能にする。
Transit Gatewayを2つ作成するアプローチはコストが増大します。
D
すべてのスポークアカウントの共有サービスVPCへのアクセスにAWS PrivateLink(VPCエンドポイントサービス)を使用する。DevelopmentとQAアカウント間はVPCピアリングで相互接続する。オンプレミス接続は各Productionアカウントに専用のDirect Connect仮想インターフェース(VIF)を設定する。
PrivateLinkはサービスごとの設定が必要で大規模展開には不向きで、各アカウントへのVIF追加はDirect Connectコストを大幅に増加させます。

解説

Transit Gatewayの複数ルートテーブル機能(アソシエーション+プロパゲーション)により、単一のTransit Gatewayで細粒度のルーティング分離が実現できます。RAMでOrganization全体に共有することで各アカウントが自VPCをアタッチでき、Direct Connectも一本化できます。 選択肢AのVPCピアリングはN*(N-1)/2本必要でスケールに難があります。 選択肢CのTransit Gatewayを2つ作成するアプローチはコストが増大します。 選択肢DのPrivateLinkはサービスごとの設定が必要で大規模展開には不向きで、各アカウントへのVIF追加はDirect Connectコストを大幅に増加させます。

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