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SAP新しいソリューションのための設計

ある製造業の企業は、新規のグローバルSaaSをAWS上に構築します。主要ワークロードはAmazon Aurora PostgreSQL(東京リージョン)上の取引データベースで、書き込みは東京に集約されます。事業継続要件として、リージョン全体障害時のRTOは5分以内、RPOは1秒以内が課されています。一方でコスト制約も厳しく、平常時に本番同等の読み書き容量を待機リージョンで常時稼働させることは認められていません。アプリケーション層はステートレスなコンテナ(Amazon ECS on Fargate)で、フェイルオーバー時はIaCで数分以内に起動できます。データベース層について、この要件を最小コストで満たす設計はどれですか。

A
大阪リージョンにAurora PostgreSQLのクロスリージョンリードレプリカを1台構成し、障害時にレプリカを手動でスタンドアロンに昇格させてアプリを切り替える
クロスリージョンリードレプリカは通常のバイナリログベースの非同期複製でラグが数秒以上になり得るため、RPO1秒以内を安定して満たせない。手動でのスタンドアロン昇格も時間を要しRTO5分を圧迫するため不適切。
B
Aurora Global Databaseを構成し、大阪リージョンにヘッドレスのセカンダリ(DBインスタンス0台)を配置、障害時はマネージドフェイルオーバーで昇格させる
✓ 正解
Aurora Global Databaseは専用レプリケーションでラグを1秒未満に抑えRPOを満たし、ヘッドレス構成でセカンダリのインスタンス費用をゼロにできる。マネージドフェイルオーバーで数分以内に昇格でき、RTO・RPO・コストをすべて満たす。
C
Aurora PostgreSQLのスナップショットを15分ごとに大阪リージョンへコピーし、障害時に最新スナップショットからクラスターを復元してアプリを切り替える
スナップショットを15分間隔でコピーする方式はコピー間隔がそのままデータ損失幅となり、RPOが最大15分相当に悪化する。復元にも時間がかかりRTO5分も達成できないため要件を満たせない。
D
Aurora Global Databaseを構成し、大阪リージョンに本番同等サイズのライターとリーダーを常時稼働させ、Route 53のフェイルオーバールーティングで切り替える
Aurora Global DatabaseでRTO/RPOは満たせるが、待機リージョンに本番同等のライター・リーダーを常時稼働させるとコストが二重にかかり、平常時に本番同等容量を待機させない制約に明確に違反する。

解説

Aurora Global Databaseは専用レプリケーションインフラを用い、リージョン間レプリカラグを通常1秒未満に抑えるためRPO1秒以内を満たせます。 セカンダリリージョンを「ヘッドレス」(DBインスタンス0台)で構成すると、複製先ストレージのみが稼働しデータは継続同期される一方、待機側のコンピューティング費用が発生しません。 リージョン障害時はマネージドフェイルオーバー(またはセカンダリ昇格)で数分以内に書き込み可能となり、ステートレスなFargate層をIaCで起動すればRTO5分を達成できます。これがコストとRTO/RPOを同時に満たす唯一の構成です。 選択肢Aのクロスリージョンリードレプリカは非同期で通常のバイナリログ複製に依存し、レプリカラグが数秒〜数十秒に達しうるためRPO1秒を安定して満たせず、手動昇格もRTOを圧迫する。 選択肢Cのスナップショットコピーはコピー間隔がそのままデータ損失幅となりRPOが最大15分相当になるうえ、復元に時間がかかりRTO5分も満たせない。 選択肢DはRTO/RPOは満たすが、待機リージョンで本番同等容量を常時稼働させるためコスト制約に反し、要件違反となる。

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