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SAP組織の複雑さに対応する設計

ある大手グローバル金融機関はAWS Organizationsを使用して、8つのOUに分類された170以上のAWSアカウントを管理しています。セキュリティ要件として、すべてのVPC間(East-West)通信およびインターネット向けトラフィックを、サードパーティ製ステートフルファイアウォールアプライアンスで集中検査する必要があります。各アカウントの管理者が検査を迂回できない設計とし、新規アカウント追加時には自動的にこのアーキテクチャに組み込まれなければなりません。現在、各アカウントにはインターネットゲートウェイ(IGW)付きのVPCが独立して存在し、インターネットに直接アクセスしています。この要件を最も適切に満たすアーキテクチャはどれですか?

A
専用のネットワークアカウントにAWS Transit Gateway(TGW)をデプロイし、AWS Resource Access Manager(RAM)で全メンバーアカウントと共有する。同アカウントにGateway Load Balancer(GWLB)とサードパーティ製ファイアウォールアプライアンスを使用した中央検査VPCを構築する。スポークVPCには0.0.0.0/0をTGW経由で検査VPCに向けるルートを設定し、検査後のルーティングには専用のTGWルートテーブルを使用して経路を分離する。全スポークVPCのIGWを削除してインターネット直接アクセスを物理的に排除する。新規アカウントのTGWアタッチメントとルーティング設定はCloudFormationとEventBridgeのOrganizations CreateAccountイベントで自動化する。
✓ 正解
TGW+GWLB+中央検査VPCはAWSが推奨する集中型ファイアウォール検査のリファレンスアーキテクチャです。GWLBがサードパーティアプライアンスへのトラフィック透過分散と高可用性を実現し、TGWのルートテーブル分離によりEast-WestとEgressトラフィック双方の検査が可能です。スポークVPCのIGW削除と新規アカウントの自動組み込みにより、管理者による迂回を構造的に防止できます。
B
各AWSアカウントのVPCにAWS Network Firewallをデプロイし、AWS Firewall Managerで全アカウントのポリシーを一元管理する。セキュリティアカウントにFirewall Manager管理者を設定し、承認済みのファイアウォールルールグループをRAM経由で全アカウントと共有する。各アカウントはIGWを維持したままNetwork Firewallでトラフィックを検査し、CloudTrailとSecurity Hubでルール変更を監視する。CloudFormation StackSetsで設定を全アカウントに配布する。
Network Firewallを各アカウントに配置しIGWも維持するため、アカウント管理者による検査迂回リスクが残り、サードパーティ製アプライアンスの要件も満たさない。
C
セキュリティアカウントに集中型VPCを作成し、全スポークVPCとのVPCピアリングを設定する。集中型VPCにNATゲートウェイとサードパーティ製ファイアウォールを配置し、スポークVPCのルートテーブルで0.0.0.0/0をピアリング経由の集中型VPCに向ける。各スポークVPCのIGWを削除し、IAM SCPでIGW作成APIをDenyして再追加を防止する。
VPCピアリングが数百アカウント規模では接続数の上限(1VPCあたり最大125ピアリング)と複雑なルーティング管理が問題となりスケールしない。
D
AWS Transit Gatewayと専用のEgressアカウントを使用しつつ、各スポークアカウントのVPCにもAWS Network Firewallをデプロイして二段階検査を実施する。EgressアカウントではAWS WAFとAWS Shieldを追加で構成し、全ファイアウォールログをAmazon Security Lakeに集約してセキュリティ分析基盤とする。
East-Westおよびエグレス検査の要件に対して二段階検査を追加する過剰設計であり、コストと管理負荷が不必要に増大する。

解説

TGW+GWLB+中央検査VPCはAWSが推奨する集中型ファイアウォール検査のリファレンスアーキテクチャです。GWLBがサードパーティアプライアンスへのトラフィック透過分散と高可用性を実現し、TGWのルートテーブル分離によりEast-WestとEgressトラフィック双方の検査が可能です。スポークVPCのIGW削除と新規アカウントの自動組み込みにより、管理者による迂回を構造的に防止できます。 選択肢BのNetwork Firewallを各アカウントに配置しIGWも維持するため、アカウント管理者による検査迂回リスクが残り、サードパーティ製アプライアンスの要件も満たさない。 選択肢CのVPCピアリングが数百アカウント規模では接続数の上限(1VPCあたり最大125ピアリング)と複雑なルーティング管理が問題となりスケールしない。 選択肢DのEast-Westおよびエグレス検査の要件に対して二段階検査を追加する過剰設計であり、コストと管理負荷が不必要に増大する。

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