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SAP組織の複雑さに対応する設計

ある大企業は AWS Organizations で 30 個の AWS アカウントを管理しており、オンプレミスの Microsoft Active Directory(AD)で 5,000 人以上のユーザーを管理しています。現在 AWS へのアクセスは各アカウントに作成した IAM ユーザーで管理されており、退職者のアクセス無効化漏れや MFA(多要素認証)の未徹底が問題になっています。以下の要件をすべて満たすソリューションを実装する必要があります:(1) 人間のユーザーは永続的な IAM ユーザー資格情報を持たない、(2) ユーザーはオンプレミス AD の認証情報(および MFA)を使用して複数の AWS アカウントにシングルサインオンできる、(3) AD のグループメンバーシップの変更が AWS アカウントのアクセス権限に即座に反映される、(4) 開発者 AD グループは開発アカウントのみ、運用 AD グループは全アカウントにアクセスできるが IAM・セキュリティサービスの設定変更は不可、(5) すべての AWS コンソール・CLI アクセスが CloudTrail で識別可能な形で記録される。最小運用オーバーヘッドでこれらの要件を満たすソリューションはどれですか?

A
AWS Directory Service の AD Connector を各アカウントに個別設定し、アカウントごとに SAML(Security Assertion Markup Language:XML ベースの認証情報交換プロトコル)フェデレーションを設定する。各アカウントに IAM ロールを手動作成し、AD グループとのマッピングを管理する。CloudTrail を各アカウントで有効化する。
AD Connector を各アカウントに個別設定し、SAML フェデレーションと IAM ロールを個別設定する必要があり運用負荷が高く、要件達成が困難です。
B
AWS IAM Identity Center(旧 AWS SSO)を有効化し、AWS Directory Service(AD Connector または AWS Managed Microsoft AD)を通じてオンプレミス AD に接続する。AD グループに対応するパーミッションセット(Permission Set)を作成する:「Developer」(開発サービスへのアクセスを許可するカスタムポリシー)と「Operations」(IAM・GuardDuty・Security Hub などのセキュリティサービスの変更を明示的に Deny するカスタムインラインポリシーを含む)。AD グループを各 AWS アカウントの対応するパーミッションセットに割り当てる。IAM Identity Center で MFA を必須化し、Organizations 証跡で全アカウントの API アクティビティを集中記録する。
✓ 正解
IAM Identity Center は複数アカウントへの一元的な SSO を提供し、AD 接続でオンプレミス認証を活用できます。パーミッションセットで IAM ロール設定が自動化され、AD グループ変更がリアルタイム反映されます。
C
オンプレミスに ADFS(Active Directory Federation Services:AD と連携するフェデレーションサービス)を追加デプロイし、各 AWS アカウントの IAM と SAML 統合を個別設定する。IAM ロールを各アカウントで作成し、ADFS のクレームルールでロール割り当てを制御する。MFA は ADFS レベルで設定し、CloudTrail を各アカウントで有効化する。
ADFS の追加デプロイが必要で運用オーバーヘッドが大きく、各アカウントへの個別 SAML 設定・IAM ロール作成が必要です。
D
Amazon Cognito ユーザープールを作成し、オンプレミス AD と LDAP(Lightweight Directory Access Protocol:ディレクトリサービスへのアクセスに使用される標準プロトコル)同期を設定する。Cognito を ID プロバイダーとして各 AWS アカウントの IAM ロールと統合し、Cognito グループで AWS アカウントへのアクセスを管理する。CloudTrail を各アカウントで有効化する。
Cognito はWebアプリケーション向けの認証基盤で、複数 AWS アカウント間のフェデレーテッドアクセス管理には設計されていません。

解説

IAM Identity Center は複数アカウントへの一元的なシングルサインオンを提供し、AD 接続でオンプレミス認証情報を活用できます。パーミッションセットの管理により各アカウントへの IAM ロール設定が自動化されます。AD グループへの割り当て変更はアクセス権限にリアルタイムで反映されます。MFA を Identity Center レベルで一元強制でき、Identity Center 経由のアクセスは CloudTrail に識別可能なセッション情報として記録されます。 選択肢AはAD Connector を各アカウントに個別設定し、アカウントごとに SAML フェデレーションと IAM ロールを個別設定する必要があり運用負荷が高く、要件達成が困難です。 選択肢CはADFS の追加デプロイが必要で運用オーバーヘッドが大きく、各 AWS アカウントへの個別 SAML 設定・IAM ロール作成が必要となるため最小運用オーバーヘッドの要件を満たせません。 選択肢DのCognito はWebアプリケーション向けのユーザー認証基盤であり、複数 AWS アカウント間でのフェデレーテッドアクセス管理には設計されていません。

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