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SAPワークロードの移行とモダン化の加速

グローバルな自動車部品製造企業が、オンプレミス東京データセンターのDR(Disaster Recovery:障害復旧)対策を強化しようとしています。現在の環境と要件は以下の通りです。 【現在の環境】 - 本番システム:VMware vSphere 7.0上の仮想マシン80台(SAP ERP、Oracle Database、カスタムJavaアプリケーション) - ストレージ:NetApp SAN(Storage Area Network:ネットワーク接続型ブロックストレージ)、総容量40TB - 現行DR:大阪第2データセンターへのVMware SRM(Site Recovery Manager)によるレプリケーション、RTO(Recovery Time Objective:目標復旧時間)4時間・RPO(Recovery Point Objective:目標復旧時点)15分 - ネットワーク:AWS東京リージョンへのAWS Direct Connect専用線(2Gbps) 【要件と制約】 - 日本の個人情報保護法(PIPA)により本番データは国内オンプレミス環境での維持が義務付けられており、AWSへの恒久移行は不可 - 改善目標:RTO 30分以内、RPO 5分以内 - オンプレミス本番環境を維持したままAWSをDRサイトとして活用する - DR訓練を本番環境への影響なしに定期実施できること - コスト最適化:DRサーバーは障害発生時のみ起動し、平時はストレージ・レプリケーション費用のみに抑えたい この要件を最も適切に満たすDRアーキテクチャはどれですか?

A
AWS Application Migration Service(MGN)エージェントを各VMにインストールし、継続的なレプリケーションを設定する。MGNのテストカットオーバー機能を定期的なDR訓練に活用し、障害時には本番カットオーバーを実行してAWSへ切り替える。
AWS Application Migration Service(MGN)は永続的なAWSへの「移行」専用サービスです。本番カットオーバーはオンプレミス廃止を意味しPIPA規制に違反します。テストカットオーバーはDRのための継続的スタンバイ維持には設計されていません。
B
AWS Elastic Disaster Recovery(DRS)エージェントを各VMにインストールし、Direct Connect経由でAWSへの継続的なブロックレベルレプリケーションを設定する。DR訓練はDRSの非破壊型ドリル機能を使用し、平時はステージングエリアの軽量レプリケーションサーバーとEBSボリューム料金のみが発生する構成にする。
✓ 正解
AWS Elastic Disaster Recovery(DRS)は継続的なブロックレベルレプリケーションにより実質的にRPO数秒・RTO数十分を実現します。本番環境をオンプレミスに維持したままAWSをDRサイトとして使用でき、PIPA規制要件を満たします。非破壊型ドリル機能により本番無影響でDR訓練が実施可能です。平時はステージングエリア(小型レプリケーションサーバーとEBSボリューム)のみ課金され、フルスペックEC2インスタンスは障害時にのみ起動するためコスト効率が高いです。
C
AWS DataSyncエージェントをオンプレミスに導入し、仮想マシンのディスクイメージファイル(VMDK:VMware Virtual Machine Disk形式)を5分間隔でAmazon S3に転送する。障害時にはAWS VM Import/Exportを使用してEC2インスタンスに変換し起動する。
AWS DataSyncはファイル・オブジェクトデータの転送ツールであり、ブロックレベルのVMレプリケーションには対応していません。障害時のVM Import変換処理には数時間かかりRTO 30分以内を達成不可能です。
D
VMware Cloud on AWS(VMC on AWS)を東京リージョンに展開し、既存のVMware SRMとVMCを連携させてオンプレミスからVMCへのレプリケーションを構成する。RPO・RTO要件を満たすようSRMのレプリケーション間隔を調整する。
VMware Cloud on AWS(VMC on AWS)は技術的には要件を満たせるが、VMC on AWSは専用ESXiホストが常時稼働するため継続的に高コストが発生します。「平時はストレージ費用のみ」というコスト要件を満たせず、DRSと比較して大幅にコストが高いです。

解説

AWS Elastic Disaster Recovery(DRS)は継続的なブロックレベルレプリケーションにより実質的にRPO数秒・RTO数十分を実現します。本番環境をオンプレミスに維持したままAWSをDRサイトとして使用でき、PIPA規制要件を満たします。非破壊型ドリル機能により本番無影響でDR訓練が実施可能です。平時はステージングエリア(小型レプリケーションサーバーとEBSボリューム)のみ課金され、フルスペックEC2インスタンスは障害時にのみ起動するためコスト効率が高いです。 選択肢AのAWS Application Migration Service(MGN)は永続的なAWSへの「移行」専用サービスです。本番カットオーバーはオンプレミス廃止を意味しPIPA規制に違反します。テストカットオーバーはDRのための継続的スタンバイ維持には設計されていません。 選択肢CのAWS DataSyncはファイル・オブジェクトデータの転送ツールであり、ブロックレベルのVMレプリケーションには対応していません。障害時のVM Import変換処理には数時間かかりRTO 30分以内を達成不可能です。 選択肢DのVMware Cloud on AWS(VMC on AWS)は技術的には要件を満たせるが、VMC on AWSは専用ESXiホストが常時稼働するため継続的に高コストが発生します。「平時はストレージ費用のみ」というコスト要件を満たせず、DRSと比較して大幅にコストが高いです。

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