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SAPワークロードの移行とモダン化の加速

大手保険会社が、IBM z/OSメインフレーム(処理能力15,000 MIPS(Millions of Instructions Per Second:メインフレームの処理能力単位)、月額コスト:約5,000万円)上で稼働するミッションクリティカルなアプリケーション群をAWSへ移行する計画を立てています。 【現在のメインフレーム環境】 ・COBOLアプリケーション:バッチ処理500本(JCL:Job Control Languageで制御) ・オンライントランザクション処理:CICS(Customer Information Control System)100本 ・データストア:VSAMファイル(Virtual Storage Access Method:メインフレーム固有のファイル形式)群、DB2データベース(3TB) ・コードベース:1970年代から累積した約800万行のCOBOL ・依存関係:既存の保険業務ロジックが複雑に絡み合い、完全な書き直しは10年以上かかると試算 【要件と制約】 ・完全なコードの書き直しは予算・期間的に不可能(3年以内に段階的移行) ・JCLバッチジョブのスケジュールとCICSトランザクション処理を維持する ・移行後もCOBOLプログラムをそのまま実行できる環境が必要 ・AWSのマネージドサービスを活用してインフラ管理コストを削減する 最も適切なAWSサービスと移行アプローチはどれですか?

A
AWS Mainframe Modernizationサービスの「リプラットフォーム」パターンを使用し、Micro Focus Enterprise ServerエンジンでCOBOLコードを書き直しなしにAWS上のマネージド環境で実行する。JCLバッチジョブとCICSトランザクションをネイティブサポートし、VSAMファイルはAWS Mainframe Modernizationのデータストアに移行、DB2はAmazon Aurora PostgreSQLへDMSで移行する
✓ 正解
AWS Mainframe Modernizationは、メインフレームワークロードをAWSへ移行するためのマネージドサービスです。「リプラットフォーム」パターンでは、Micro Focus Enterprise Server(COBOLをそのまま実行)またはBlu Age(COBOLをJava/PostgreSQLに自動変換)エンジンを選択できます。JCL・CICS・VSAMをネイティブサポートしており、800万行のCOBOLコードを書き直しなしにAWSのマネージド環境へ移行できます。インフラ管理はAWSが担うためコスト削減も実現できます。
B
Amazon EC2(z1dインスタンス)にMicro FocusのCOBOLコンパイラをインストールしてLinux上でCOBOLを実行する。JCLはシェルスクリプトに手動変換し、VSAMファイルはAmazon EFSに格納して既存のファイルアクセスパターンを再現する
EC2へのリフトアンドシフトはIaaS(Infrastructure as a Service)であり、マネージドサービスの恩恵を受けられずインフラ管理コストが削減されません。500本のJCLをシェルスクリプトに手動変換する作業は膨大で非現実的です。
C
AWS LambdaにカスタムCOBOLランタイムレイヤーを追加し、各バッチジョブをLambda関数として実行する。Amazon EventBridgeでJCLスケジュールを再現し、CICS処理はAPI Gatewayを経由してLambdaで処理する
LambdaはステートレスなFaaS(Function as a Service:関数単位でコードを実行するクラウド実行モデル)で最大実行時間が15分のため、数時間かかるメインフレームバッチジョブには根本的に不適切です。また、COBOLカスタムランタイムはCICS環境を再現できません。
D
AWS Batchとカスタムコンテナ(COBOL Runtime)でバッチ処理を実行し、Amazon ECSでCICSトランザクションを処理する。JCLはAWS Batch Job Definitionに変換し、VSAMファイルはAmazon DynamoDBに移行する
AWS BatchはCOBOLネイティブサポートがなく、JCLをBatch Job Definitionに変換する標準ツールも存在しません。VSAMのアクセスパターン(順次・索引・直接アクセス)はDynamoDBに直接マッピングできず、大規模な書き直しが必要です。

解説

AWS Mainframe Modernizationは、メインフレームワークロードをAWSへ移行するためのマネージドサービスです。「リプラットフォーム」パターンでは、Micro Focus Enterprise Server(COBOLをそのまま実行)またはBlu Age(COBOLをJava/PostgreSQLに自動変換)エンジンを選択できます。JCL・CICS・VSAMをネイティブサポートしており、800万行のCOBOLコードを書き直しなしにAWSのマネージド環境へ移行できます。インフラ管理はAWSが担うためコスト削減も実現できます。 選択肢B の EC2へのリフトアンドシフトはIaaS(Infrastructure as a Service)であり、マネージドサービスの恩恵を受けられずインフラ管理コストが削減されません。500本のJCLをシェルスクリプトに手動変換する作業は膨大で非現実的です。 選択肢C の LambdaはステートレスなFaaS(Function as a Service:関数単位でコードを実行するクラウド実行モデル)で最大実行時間が15分のため、数時間かかるメインフレームバッチジョブには根本的に不適切です。また、COBOLカスタムランタイムはCICS環境を再現できません。 選択肢D の AWS BatchはCOBOLネイティブサポートがなく、JCLをBatch Job Definitionに変換する標準ツールも存在しません。VSAMのアクセスパターン(順次・索引・直接アクセス)はDynamoDBに直接マッピングできず、大規模な書き直しが必要です。

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