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SAPワークロードの移行とモダン化の加速

ある大手金融機関は、オンプレミスのコアバンキングシステムをAWSへ段階的に移行する計画を立てています。現在の構成は以下の通りです: ・本番環境はPCI DSS準拠が必須のオンプレミスデータセンター(東京・大阪の2拠点)で稼働 ・Oracle Database 19c(RAC:Real Application Clusters、約50TB)をコアDBとして使用 ・1日あたり約200万件のトランザクションを処理(ピーク時は通常の5倍) ・リアルタイム不正検知システムがDBトリガーを介してコアDBと密結合 ・社内のリスク管理部門からは「本番DBへのすべてのアクセスは監査ログに記録し、四半期ごとにコンプライアンスレポートを提出する必要がある」という要件がある ・既存のレポーティングシステムは毎晩バッチ処理でコアDBから直接データを取得している 移行後のAWS構成として達成すべき目標: 1. RTO 4時間・RPO 1時間以内 2. ピーク時も含めたパフォーマンスの維持 3. PCI DSS準拠の継続 4. 移行期間中のオンプレミスとAWSの並行稼働 5. 不正検知システムの改修を最小化 この要件を最もよく満たすデータベース移行アーキテクチャはどれですか?

A
Amazon Aurora PostgreSQL(マルチAZ、プロビジョニングIOPS)をターゲットDBとして採用し、AWS SCT(Schema Conversion Tool)でOracleスキーマを変換後、AWS DMSで継続的レプリケーションを設定する。不正検知システムはAmazon Kinesis Data Streamsを介してAurora DBのChange Data Capture(CDC:変更データキャプチャ)イベントを受信するよう改修する。レポーティングはAurora Read Replicaから取得し、監査ログはAWS CloudTrailとAmazon Macieで管理する。マルチリージョン(ap-northeast-1/ap-northeast-3)構成でAurora Global Databaseを使用してRTO/RPO要件を満たす。
Aurora PostgreSQLはOracleのDBトリガー構文と互換性がないため、密結合した不正検知システムをKinesis CDCベースに全面改修する必要があり、「不正検知システムの改修を最小化」という要件に反します。
B
Amazon RDS for Oracle(マルチAZ、Bring Your Own License)をターゲットDBとして採用し、AWS DMSで継続的レプリケーションを設定する。DBトリガーはRDS for Oracleでもサポートされるため不正検知システムの改修は不要。レポーティングはRDS Read Replicaから取得する。監査ログはOracle Audit Vault相当の機能をAWS CloudTrail Database Activity Streams(RDS for Oracle対応版)で代替し、AWS Configでコンプライアンスチェックを自動化する。リージョン間レプリケーションはDMS Cross-region replicationで実現し、RTO/RPO要件を満たす。
RDS for Oracle(選択肢B)は監査機能として「AWS CloudTrail Database Activity Streams」という存在しないサービス名を記載しており技術的に誤りです。DB操作の監査はDatabase Activity Streams(DAS)が担い、CloudTrailはAWS APIコールの記録で用途が異なります。
C
Amazon RDS for Oracle(マルチAZ)をap-northeast-1に構築し、AWS DMSの継続的レプリケーションでap-northeast-3のRDS for Oracle(スタンバイインスタンス)にデータを同期する。移行期間中はDMSを使用してオンプレミスOracleとAWSの並行稼働を維持し、段階的にトラフィックを切り替える。DBトリガーがRDS for Oracleでサポートされるため不正検知システムは無改修で移行可能。監査要件はAmazon RDS Database Activity Streams(DAS)をAmazon Kinesis経由でAmazon S3に保存し、Amazon Athenaでコンプライアンスレポートを生成することで対応する。RTO/RPOはRDS Multi-AZフェイルオーバー(同一リージョン内高可用性)とDMSベースのクロスリージョンスタンバイへの昇格で対応する。
✓ 正解
RDS for OracleはOracleネイティブのDBトリガーをそのままサポートするため不正検知システムの無改修移行が可能です。DASとKinesisで監査ログを収集しAthenaでレポートを生成することで、PCI DSS要件と改修最小化の両要件を満たします。
D
Amazon Aurora PostgreSQL(Serverless v2)をターゲットDBとし、ピーク時の自動スケーリングに対応させる。スキーマ変換はAWS SCTで実施し、AWS DMS Serverlessで継続的レプリケーションを行う。移行期間中はAWS Database Migration Service Fleet Advisorを使用してオンプレミスとAWSの並行稼働を監視する。不正検知システムはAmazon EventBridgeを介してAurora DBのイベントを受信するよう改修する。監査ログはAWS CloudTrail Data Eventsで全DB APIコールを記録し、AWS Security Hubでコンプライアンスダッシュボードを構成する。Aurora Global Databaseでap-northeast-1/ap-northeast-3のマルチリージョン構成を実現する。
Aurora PostgreSQL Serverless v2はOracleのDBトリガー構文と非互換であり、不正検知システムをEventBridge連携に全面改修する必要があります。自動スケーリングはピーク対応に有効ですが、改修最小化要件を満たしません。

解説

RDS for OracleはOracleのDBトリガーをネイティブサポートするため不正検知システムの改修が不要で、移行コストを最小化できます。RDS Database Activity Streams(DAS)でDB操作をKinesis経由でS3に保存し、Amazon AthenaでPCI DSS準拠の四半期コンプライアンスレポートを自動生成することで監査要件にも対応します。 選択肢AのAurora PostgreSQLはOracleスキーマ変換とDBトリガー互換性に問題が生じ、不正検知システムをKinesis CDCベースに全面改修する必要があります。 選択肢Bは監査ログの実装として「AWS CloudTrail Database Activity Streams」という存在しないサービス名を誤記しており、CloudTrailはAWS APIコールの記録サービスでDB操作の監査には使えません。 選択肢DのAurora Serverless v2はOracleトリガーと非互換であり、不正検知システムのEventBridge連携への全面改修が必要となります。

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