グローバル製造企業が、テープバックアップベースのDR(Disaster Recovery:障害復旧)環境をモダナイズする計画を立てています。現在の環境ではRTO(Recovery Time Objective:目標復旧時間)72時間・RPO(Recovery Point Objective:目標復旧時点)24時間を許容していましたが、事業継続要件の変化により以下の新要件が設定されました。 【対象システム】 ・ERPシステムが稼働する物理サーバー20台(Windows Server 15台・Linux 5台) ・各サーバーのデータ量:64GB〜512GB、総データ量:約8TB ・オンプレミスとAWS間はAWS Direct Connect(1Gbps)で接続済み ・物理サーバーへのrootアクセスあり(エージェントインストール可能) 【新DR要件】 ・RTO:1時間以内 ・RPO:15分以内(継続的なレプリケーションが必要) ・コスト最適化:平常時はAWS上にEC2インスタンスを起動しない(ウォームスタンバイは不可) ・フェイルバック(AWS→オンプレミス)のサポートが必要 ・物理サーバーのブロックレベルレプリケーションが必要 ・AWS Management Consoleで集中管理する すべての要件を満たす最も適切なソリューションはどれですか?
AWS Elastic Disaster Recovery(DRS)はサブ秒単位のRPO(継続的ブロックレベルレプリケーション)と数十分のRTOを実現するマネージドDRサービスです。物理サーバー・仮想マシン・クラウドインスタンスに対応したエージェントベースのレプリケーションを行い、平常時はEC2インスタンスを起動せずステージングエリアのEBSスナップショットのみ保持するため、コストを最小化できます(ウォームスタンバイ不要)。障害時はコンソールからリカバリインスタンスを起動でき、フェイルバック機能もネイティブサポートしています。すべての要件を満たす唯一のサービスです。 選択肢B のAWS Backupは物理サーバーのブロックレベル継続的レプリケーションをサポートしていません(EBSスナップショット対象はEC2/EBS)。CloudFormationでのEC2プロビジョニング+スナップショット復元の組み合わせではRTO 1時間の安定達成が困難です。また物理サーバーへのフェイルバックもサポートしていません。 選択肢C のStorage Gateway(Volume Gateway)はオンプレミスとS3のストレージ統合ツールであり、DR専用ツールではありません。手動EC2プロビジョニングが必要なためRTO 1時間の達成が不確実で、フェイルバックもサポートしていません。 選択肢D のAWS SMS(Server Migration Service)は廃止済みのサービスであり、15分間隔でのAMI生成はレプリケーションではなくスナップショットベースのため真のRPO 15分を達成できません。また MGNはオンプレミス→AWSへの移行ツールであり、AWS→オンプレミスのフェイルバックには設計されていません。