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SAP組織の複雑さに対応する設計

あるグローバルなテクノロジー企業は AWS Organizations で 60 のメンバーアカウントを管理しています。各チームアカウントが独自の VPC を保有しているため、IP アドレスの枯渇・複雑な VPC ピアリングの管理・セキュリティグループ間参照の困難さが深刻な課題となっています。ネットワークチームは以下の要件に基づく新アーキテクチャを提案しています: ・会社全体で単一の /16 CIDR ブロックから IP アドレスを集中管理する ・各チームアカウントは EC2、ECS タスク、RDS インスタンスなどのリソースを中央管理のサブネット上に直接デプロイできる ・セキュリティグループは各チームアカウント側で引き続き自律的に管理できる ・同一リージョン内通信に Transit Gateway を使用せずルーティングを簡素化する ・ルートテーブルと NACL(ネットワークアクセスコントロールリスト)は一元管理する これらの要件をすべて満たす最も適切なアーキテクチャはどれですか?

A
NetworkHub アカウントに Transit Gateway を作成し、各チームアカウントには非重複 CIDR の VPC を作成して Transit Gateway にアタッチする。AWS Resource Access Manager(RAM)で Transit Gateway をメンバーアカウントと共有し、Transit Gateway ルートテーブルでルーティングを一元管理する。
Transit Gatewayは複数VPC間の接続に優れていますが、要件で「ルーティングを簡素化する」「Transit Gatewayを使わない」とされているため、過剰な構成になります。
B
NetworkHub アカウントに共有 VPC を作成し、AWS Resource Access Manager(RAM)を使用して特定のサブネットを各チームアカウントまたは OU と共有する(VPC サブネット共有)。チームアカウントのリソースは共有サブネットへ直接デプロイし、セキュリティグループは各チームアカウント内で作成・管理する。ルートテーブルと NACL は NetworkHub アカウントが一元管理する。
✓ 正解
AWS RAM経由のVPC共有により、NetworkHubアカウントが所有する共有サブネット内にチームアカウントがリソースを直接デプロイでき、ルーティング一元管理と分散管理のバランスが最適です。
C
NetworkHub アカウントに VPC を作成し、各チームアカウントから VPC ピアリング接続を設定する。クロスアカウント IAM ロールで IP アドレスの割り当てを管理し、クロスアカウントデプロイパイプラインでリソースをデプロイする。
VPCピアリングは推移的ルーティング未対応で、大規模環境では接続数が爆発的に増加し管理が複雑化します。また単一CIDR集中管理も実現できません。
D
AWS PrivateLink でサービスを NetworkHub アカウントから各チームアカウントに公開するエンドポイントサービスを作成する。チームアカウントはインターフェースエンドポイントを使用して接続し、Route 53 プライベートホストゾーンで DNS 解決する。
PrivateLink(Interface Endpoint)はサービスエンドポイントを公開する仕組みで、EC2・RDS・ECSリソースを共有サブネットに直接デプロイするという要件に合致しません。

解説

AWS RAM を使用した VPC サブネット共有により、NetworkHub アカウントが VPC とサブネットを所有・管理しながら、チームアカウントが共有サブネット内に EC2、RDS、ECS 等を直接デプロイできます。セキュリティグループは参加アカウント側で独自に作成・管理できます。Transit Gateway が不要なため同一リージョン内通信のレイテンシとコストが削減されます。ルートテーブルと NACL はオーナー(NetworkHub)アカウントが一元管理します。選択肢 A は Transit Gateway を使用しており「Transit Gateway を使用せずルーティングを簡素化する」要件に反します。選択肢 C の VPC ピアリングは推移的ルーティングをサポートせず、大規模環境では接続数が爆発的に増加するため管理が複雑化し、単一 /16 CIDR からの集中 IP 管理も実現できません。選択肢 D の PrivateLink はサービスエンドポイントを公開する仕組みであり、EC2・RDS・ECS リソースを共有サブネットに直接デプロイする要件を満たしません。

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