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SAAコスト最適化されたアーキテクチャの設計

あるメディア企業は、ユーザーが大容量動画ファイルをマルチパートアップロードでAmazon S3に保存するサービスを運用しています。S3の月次請求書を確認したところ、ストレージコストが予想の3倍以上になっていました。Amazon S3 Storage Lens※でバケットを分析したところ、大量の不完全なマルチパートアップロード(アップロード処理の途中で中断されたもの)が数ヶ月にわたって蓄積していることが判明しました。この問題を解決するための最もコスト効率が高い対策はどれですか? ※ Amazon S3 Storage Lens:S3の利用状況・コストをダッシュボードで可視化・分析するサービス

A
S3 ライフサイクルルールで AbortIncompleteMultipartUpload アクションを設定し、開始から7日を超えた不完全なアップロードを自動的に削除する
✓ 正解
マルチパートアップロードで中断が発生した場合、アップロード済みのパーツはS3に残り続け、完了していなくてもストレージコストが発生します。S3ライフサイクルルールのAbortIncompleteMultipartUploadアクションを設定すると、指定日数を超えた不完全なアップロードを自動削除でき、追加の開発工数なしで既存の蓄積分を含めて即座にコストを削減できます。将来の再発も自動的に防止できます。
B
S3 Intelligent-Tiering をバケット全体に適用し、アクセス頻度の低いデータのストレージコストを自動的に最適化する
S3 Intelligent-Tieringは、完了したオブジェクトのストレージクラスを自動最適化する機能です。不完全なマルチパートアップロードのパーツはS3オブジェクトとして通常アクセス不可であり、Intelligent-Tieringの対象外となるため、根本原因を解決しません。
C
S3 バージョニングを有効化し、90日後に非最新バージョンを削除するライフサイクルルールを設定する
S3 バージョニングは、同一キーのオブジェクトに複数バージョンを保持する機能であり、不完全なマルチパートアップロードとは無関係です。むしろバージョニングを有効化するとオブジェクト数が増えコストが上昇する場合があります。
D
アップロードパイプラインのコードを修正し、失敗したアップロードに対して AbortMultipartUpload API を呼び出すエラーハンドリングを追加する
AbortMultipartUpload APIを用いたコード修正は、将来の失敗には有効ですが、すでに数ヶ月分蓄積した不完全なアップロードのコストは削減できません。アプリケーション改修は工数もかかり、即効性がありません。

解説

マルチパートアップロードで中断が発生した場合、アップロード済みのパーツはS3に残り続け、完了していなくてもストレージコストが発生します。S3ライフサイクルルールのAbortIncompleteMultipartUploadアクションを設定すると、指定日数を超えた不完全なアップロードを自動削除でき、追加の開発工数なしで既存の蓄積分を含めて即座にコストを削減できます。将来の再発も自動的に防止できます。 選択肢B S3 Intelligent-Tieringは、完了したオブジェクトのストレージクラスを自動最適化する機能です。不完全なマルチパートアップロードのパーツはS3オブジェクトとして通常アクセス不可であり、Intelligent-Tieringの対象外となるため、根本原因を解決しません。 選択肢C S3 バージョニングは、同一キーのオブジェクトに複数バージョンを保持する機能であり、不完全なマルチパートアップロードとは無関係です。むしろバージョニングを有効化するとオブジェクト数が増えコストが上昇する場合があります。 選択肢Dのアップロードパイプラインの修正は、将来の失敗には有効ですが、すでに数ヶ月分蓄積した不完全なアップロードのコストは削減できません。アプリケーション改修は工数もかかり、即効性がありません。

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