DOP弾力性に優れたクラウドソリューション
あるSaaS企業は、複数のEC2インスタンスが Amazon EFS(Elastic File System)をマウントして共有ファイルストレージとして利用するアプリケーションをus-east-1で運用しています。
新たなDR要件として「RPO(目標復旧時点)15分でセカンダリリージョン(us-west-2)にデータを複製し、障害時にはセカンダリリージョンで読み取り・書き込みを継続できること」が求められています。
管理オーバーヘッドを最小化しながら要件を満たす最も適切な実装はどれですか?
Aus-west-2に別のEFSを作成し、AWS DataSyncのタスクを15分ごとのスケジュールで実行してus-east-1からus-west-2へファイルを増分同期し続ける
DataSyncは指定スケジュールでのバッチ転送で継続的レプリケーションではありません。15分ごとの同期では完了直前に発生したデータが失われ得るため、RPO 15分を安定して満たせず遅延が生じます。
Bus-east-1のEFSでEFSレプリケーションを有効化してus-west-2へ継続的に自動複製し、フェイルオーバー時はレプリケーション関係を削除して書き込みを開放する
✓ 正解
EFSレプリケーションはAWSネイティブの継続的レプリケーション機能で、AWS公式によればほとんどのファイルシステムでRPO 15分を維持します。完全マネージドで管理不要、フェイルオーバー時はレプリケーション関係を削除すればセカンダリへ書き込めます。
CAWS Backupでus-east-1のEFSをus-west-2へ15分間隔でクロスリージョンバックアップし、障害時はセカンダリのバックアップから復元して継続する
AWS Backupで15分間隔のバックアップを取得しても、バックアップ完了時間とリストア時間を合算するとRPO 15分の達成が困難です。リストア処理自体にも時間がかかり、継続的レプリケーションより遅延が大きくなります。
DAmazon S3クロスリージョンレプリケーション(CRR)でEFSデータをS3に移行し、セカンダリリージョンでAWS Storage GatewayのFile Gatewayとして公開する
S3 CRRはS3オブジェクト向けの機能で、EFSのPOSIXファイルシステムセマンティクス(ディレクトリ階層・メタデータ等)を完全には複製できません。File Gateway化にはアプリ改修が必要でシンプルな解決策になりません。
解説
us-east-1のEFSでEFSレプリケーションを有効化してus-west-2へ継続的に自動複製し、フェイルオーバー時はレプリケーション関係を削除して書き込みを開放する。
Amazon EFSレプリケーションはAWSネイティブの継続的レプリケーション機能で、AWS公式ドキュメントによればほとんどのファイルシステムでRPO 15分を維持します(変更が非常に多く1億ファイル超または100GB超のファイルがある場合は15分を超えることがあります)。完全マネージドで追加のインフラ管理が不要です。レプリケーション中のセカンダリEFSは読み取り専用ですが、フェイルオーバー時にレプリケーション関係を削除すると書き込みが可能になり、管理オーバーヘッドが最小で要件を満たします。
選択肢Aは、DataSyncは指定間隔でのバッチ転送であり継続的レプリケーションではないため、同期完了直前のデータでRPOが15分を超える可能性があります。
選択肢Cは、AWS Backupによる15分間隔のバックアップは、バックアップ完了時間とリストア時間を合算するとRPO 15分の達成が困難です。
選択肢Dは、S3 CRRはS3オブジェクト向けの機能でEFSのPOSIXファイルシステムセマンティクスをそのまま複製できず、File Gateway化にはアプリケーション改修が必要でシンプルではありません。
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