ANSネットワーク管理と運用
あるグローバル企業は、AWS Direct Connect Gateway を介して複数のVPCをオンプレミスネットワークと接続しています。オンプレミス側のルーターは、データセンター内の細分化された約180個のIPv4プレフィックスをBGPでAWSへ広告しています。ある日を境に、Direct Connect 経由のオンプレミスからAWSへのルートが断続的に消失し、BGPセッションは確立しているにもかかわらず一部ルートが反映されなくなりました。ネットワークチームはこの事象を恒久的に解決する必要があります。最も適切な対処はどれですか。
Aオンプレミスルーターでルート集約(サマライズ)を行い、AWSへ広告するプレフィックス数をDirect Connect Gatewayの上限である100以下に削減する
✓ 正解
Direct Connect Gatewayはオンプレミスから広告可能なプレフィックス数を100に制限する。180広告では超過分が受け入れられずルートが消失する。ルート集約で100以下に削減することが上限超過に対する恒久的かつ正しい対処。
BDirect Connect Gateway に関連付けるVirtual Private Gatewayを追加し、プレフィックスを複数のゲートウェイに分散して広告することで上限を回避する
100プレフィックスの上限はDirect Connect Gateway単位で課されるため、Virtual Private Gatewayを追加しても同一DXGWへの広告総数は変わらない。上限超過の根本原因を解消できず事象は再発する。
CBGPのkeepaliveタイマーとholdタイマーを短縮し、BFDを有効化してセッションのフラッピングを防止することでルート消失を解消する
BFDやタイマー短縮はセッションのフラッピング検出・高速収束のための機能。本事象はセッション確立済みでプレフィックス数超過が原因のため、障害検出機能では超過分のルート受け入れ拒否を解決できない。
DオンプレミスルーターでAS-PATHプリペンドを設定し、冗長な広告経路を抑制してDirect Connect Gatewayが受け入れるルート数を削減する
AS-PATHプリペンドは経路優先度を下げるトラフィックエンジニアリング手法であり、広告するプレフィックスの数自体は減らない。Direct Connect Gatewayの100プレフィックス上限超過は解消されない。
解説
Direct Connect Gateway は、オンプレミスからAWSへBGPで広告できるプレフィックス数に100という上限があります。約180プレフィックスを広告すると上限を超過し、BGPセッションは維持されるものの超過分のルートが受け入れられず、結果として一部ルートが反映されない・断続的に消失する事象が発生します。オンプレミスルーターでルート集約を行いプレフィックス数を100以下に削減することが恒久的な解決策です。
選択肢の「VPGを追加して分散」は、100プレフィックス上限はDirect Connect Gateway単位で適用されるため、同一Direct Connect Gatewayへの広告総数は変わらず根本解決になりません。
選択肢の「タイマー短縮/BFD」は、BFDは障害検出を高速化する機能でありプレフィックス数上限とは無関係で、セッションがフラップしていない本事象には効果がありません。
選択肢の「AS-PATHプリペンド」は経路の優先度を下げるトラフィックエンジニアリング手法であり、広告されるプレフィックス数そのものを削減しないため上限超過は解消しません。
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