ある企業は、自社のIPアドレス空間(/24のIPv4プレフィックス)をAWSに持ち込み(BYOIP)、自社アカウント内でプロビジョニングするVPCのパブリックIPアドレスやElastic IPとして使用したいと考えています。このBYOIPプロセスを開始する前に、インターネットルーティングの正当性を証明するためにパブリックインターネットレジストリ(RIR)で完了しなければならない必須の手順はどれですか。
AWSへのIPアドレスの持ち込み(BYOIP: Bring Your Own IP)を行う場合、AWSがインターネット上でその企業のアドレス空間をアドバタイズ(BGP経路情報の広告)できるように権限を付与する必要があります。インターネット上のルートハイジャックを防ぐ仕組みであるRPKI(リソース公開鍵基盤)において、アドレス割り当てを管理するRIR(ARIN、RIPE、APNICなど)に対してROA(Route Origin Authorization:経路オリジン認可)レコードを作成することが必須条件となります。このROAにおいて、持ち込むIPプレフィックスの正当な経路送信元としてAWSのASN(Amazonの主要ASNである16509や特定のリージョン用ASNなど)を指定することで、AWSが権限を持ってルーティング情報をインターネットにブロードキャストできるようになります。 選択肢AはRIRへのROA作成とAWSのASN指定を行う方法であり、BYOIP開始前に必須の手順です。RPKIによる経路オリジン検証が有効になり、AWSがそのIPプレフィックスを正当にアドバタイズできる唯一の方法です。 選択肢BのBGPsecはBGPパスの認証技術(経路全体の署名検証)であり、ROAによる経路オリジン認可とは異なる別の仕組みです。AWS BYOIPプロセスにBGPsecの有効化やAWSの公開鍵証明書をRIRに登録することは要求されていません。 選択肢CのWHOIS技術的連絡先(Tech-c)の変更はBYOIPの要件に含まれていません。WHOISの連絡先はIPアドレスの管理者情報を示すものであり、AWSサポートチームのアドレスに変更しても経路広告の正当性とは無関係です。 選択肢DのDNS逆引き委譲(in-addr.arpa)はIPアドレスに対する逆引きDNS解決のための設定であり、BGPルーティングの正当性を証明するBYOIPプロセスとは直接関係がなく、必須要件ではありません。