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ANSネットワーク設計

AWS Transit Gatewayを使用して複数アカウントのVPCを相互接続しています。新しくアタッチした本番環境のVPC Aと開発環境のVPC B間でトラフィックをルーティングする必要がありますが、両VPCのCIDRブロックは完全に重複しています(どちらも 10.0.0.0/16 を使用)。この重複したCIDR環境下で、特定のリソース間でのみ双方向の安全な通信を実現するために、アーキテクチャ的に最も推奨されるアプローチはどれですか。

A
AWS PrivateLinkを使用して、公開したいサービスごとにVPCエンドポイントサービスを作成し、他方のVPCからエンドポイント経由でアクセスする
✓ 正解
AWS PrivateLinkは、重複するIPアドレス空間を持つVPC間であっても、Network Load Balancerを介して特定のサービスを安全かつ一方向に公開できるため、IPの競合を回避しつつ要件を満たすベストプラクティスです。
B
Transit Gatewayルートテーブルでより詳細なサブネットルート(/24など)を設定し、ロンゲストマッチルーティングでトラフィックを強制する
Transit Gatewayは標準的なIPルーティングを行うため、宛先CIDRが重複(同一)している環境では、たとえロンゲストマッチを利用したとしてもリターントラフィックの経路解決ができず、双方向の通信を確立することは物理的に不可能です。
C
VPCピアリング接続を新しく作成し、重複するIP範囲のトラフィックをNATゲートウェイ経由でIPマスカレードするようにルートテーブルを構成する
VPCピアリング接続自体が、CIDRブロックが重複(または一致)しているVPC間ではAWSの仕様により作成できない(プロビジョニング時にエラーとなる)ため、このアーキテクチャを実現することは不可能です。
D
VPC AとVPC BそれぞれのVPC内にVPNサーバー(EC2)をデプロイし、オーバーレイネットワークを構築して内部ルーティングを隠蔽する
EC2ベースのVPNソフトウェアを使用してオーバーレイネットワークを構築することは技術的には可能ですが、AWSが提供するネイティブのマネージドサービス(PrivateLink)を無視しており、パフォーマンスの低下と極めて高い運用管理の負担を伴うため推奨されません。

解説

ネットワークCIDRが完全に重複しているVPC間で通信を行う場合、従来のルーティング(Transit GatewayやVPCピアリング)でIPパケットを直接ルーティングすることは不可能です(戻りトラフィックが自分自身のネットワークを向いてしまいルーティングループやドロップが発生するため)。このようなIPアドレスの重複(IP Collision)環境において、特定のサービス間通信を安全に実現するAWSのベストプラクティスは「AWS PrivateLink」の利用です。提供側のVPCにNetwork Load Balancer(NLB)とVPCエンドポイントサービスを作成し、消費側のVPCにインターフェイスエンドポイントを作成します。これにより、消費側VPCのローカルIPアドレス(エンドポイントENIのIP)に向けて通信するだけでプロバイダーVPCのリソースにアクセスでき、複雑なNATやルーティングの競合を完全に回避できます。 選択肢AはAWS PrivateLinkを使用する方法であり、IPアドレス空間に依存しないNLBとエンドポイント経由の通信を実現するため、CIDRが完全に重複する環境でも特定サービス間の安全な双方向通信を確立できます。 選択肢BはTransit Gatewayのロンゲストマッチルーティングを利用する提案ですが、両VPCのCIDRが完全に重複している場合、より詳細なサブネットプレフィックス(/24)を追加しても同一CIDR範囲内のルーティング競合は解消されず、トラフィックを正しく振り分けることはできません。 選択肢CはVPCピアリング+NATゲートウェイによるIPマスカレードを提案していますが、CIDRが重複するVPC間ではVPCピアリング接続自体を作成できません。VPCピアリングはCIDR重複を許可しない制約があります。 選択肢DはEC2上のVPNサーバーによるオーバーレイネットワーク構築を提案しており技術的には機能しますが、EC2インスタンスの管理・運用コストが高く、AWSのマネージドサービスを活用した推奨アーキテクチャとは言えません。

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