AIFAIとMLの基礎

クレジットカード会社が不正取引検出モデルを評価している。不正取引の見逃しは直接的な金融損失に直結するため、見逃しの最小化を最優先目標としている。この目的に最も直接的に対応する評価指標はどれか?

A
精度(Accuracy)— 全予測件数のうち正しく分類できた件数の割合
精度(Accuracy)はクラス不均衡なデータで誤解を招きやすい指標です。不正取引が全体の数%しかない場合、すべてを正常と予測しても高精度になってしまい、見逃しを最小化するという目的を正確に反映できません。
B
適合率(Precision)— 不正と予測した件数のうち実際に不正だった件数の割合
適合率(Precision)は不正と予測した中での正答率を示し、誤警告(偽陽性)の削減に有効です。しかし実際の不正をどれだけ見逃さないかを直接測る指標ではなく、見逃し最小化を最優先とする本問の目的とは方向性が異なります。
C
再現率(Recall)— 実際の不正件数のうちモデルが正しく検出できた件数の割合
✓ 正解
再現率(Recall)は「真陽性 ÷(真陽性 + 偽陰性)」で計算され、実際の不正案件をどれだけ漏れなく検出できたかを示します。見逃し(偽陰性)の最小化が目的の不正検出では、この指標を最大化することが直接の評価目標となります。
D
特異度(Specificity)— 実際の正常取引のうちモデルが正常と予測できた件数の割合
特異度(Specificity)は実際の正常取引のうち正しく正常と分類できた割合を示す指標です。陰性クラスの検出精度に関する指標であり、不正取引(陽性)の見逃しを減らすという目標とは直接対応しません。

解説

再現率(Recall)は「真陽性数 ÷(真陽性数 + 偽陰性数)」で算出され、実際の陽性例をどれだけ漏れなく検出できたかを示します。偽陰性(見逃し)のコストが高い不正検出では再現率の最大化が優先されます。 選択肢Aの精度(Accuracy)は、クラス不均衡データでは誤解を招きます。 選択肢Bの適合率(Precision)は、誤検知の削減に対応します。 選択肢Dの特異度(Specificity)は、陰性の検出精度に対応します。

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